2009年11月7日土曜日

北京ー東京フォーラム in 大連が終わって…

4日が経ちました。インターンのイシダです☆わたしが大連に滞在したのは4日間、フォーラムで議論が行なわれたのは実質2日間と短い期間だったのですが、中身が濃かったせいか、一週間くらい大連にいたような気がします。
フォーラムに参加してみて、はじめて中国に行って、いろいろ感じるところ、考えるところはあったのですが、今回はわたしが参加した分科会「地方対話」で考えたことと、インターンがフォーラム中何をしていたかを少し紹介したいと思います。これはわたしが個人的に思っていたことなのですが、インターンが具体的に何をするのか、何ができるのか、が言論NPOのサイトを見てもよくわからないので、インターンに応募といってもしづらいんじゃないか…と。(わたしはものぐさなので、インターン募集が気になりつつも、数ヶ月間放置していました。。汗)このブログを未来のインターン候補(?)が何人見てくれるのかはわかりませんが、少しでも参考になればと思います。

毎年フォーラムにあわせて日中世論調査が行なわれていますが、残念ながら5年経っても両国民の相手国イメージは改善していません。この結果は「地方対話」でも話題に上りました。これに対し、山田啓二京都府知事は、こうした「厳しい事態を打開する大きな原動力になるのがこの地方対話ではないか」と述べ、「地方は具体的、実体的な行政を担い、生活に肉薄した交流がある」と強調しておられました。
わたしなりに咀嚼すると、実際に生身で相手国の人や文化と交流してみない限り、一旦相手国に対し持ってしまったネガティブなイメージはなかなか消えないということではないか、と思います。むしろ、実際のふれあいがなくて、相手に対するイメージが抽象的・漠然としているからこそ、5年間で日中では政治的・経済的関係において様々な変化があったにもかかわらず、世論調査での相手国イメージは改善しないまま、固定的なままなのではないか。そして、鳩山首相が「東アジア共同体」構想を打ち出し、せっかく日中友好の機運が高まっているのだから、両国間でもっともっと具体的な、身近な交流を増やし、固定的な「中国」観、「日本」観とは違った相手国イメージを持てる場を増やしていこう、そのために地方行政という身近なレベルでの交流が有効だ。「地方対話」でひとつ大きな論点になったのは、こういうことだったんじゃないかと思います。
普段の生活でも、「話してみないとわからないもんだなー」と思うことってあるわけで、わたしはとても説得的な話だと思います。「東アジア共同体」がトップダウンで日中(アジア)の交流を深めていくことであれば、逆に地方からボトムアップで交流を深めていければ、相乗効果がうまれるのではないでしょうか。対韓国イメージの20年間の変遷を考えれば、対中国イメージが今後改善していくことも不可能ではないはずです。
と、いうのがわたしが議論を聞きながら考えたことの一部です。最後に少しインターンの活動の報告を。インターンの主な仕事は、会場で受付のお手伝いをすること、会議では隅の方で議論の速記をし、チャットで東京に送り、議論終了後は各会議の報告記事を書くことでした。記事はフォーラムの公式サイトに掲載されています。議論の速記は、東京の事務所にいるスタッフ・インターンがまとめて速報としてサイトにあげてくれたり、twitterで一部つぶやかれたようです。(中国ではtwitterにはアクセスできませんでした…ふ)
工藤さんが「パネリストも参加者もスタッフもインターンもボランティアもみんな参加しないとフォーラムは成功しないんだよ」というようなことを仰っていたのですが、こういう大きなフォーラムで、単なる学生でも、ひとりひとりに任されている「仕事」があって、「お手伝い」ではなく「一員」として働いている、と実感できることはなかなかないと思います。てんやわんやで大変なこともたくさんあるわけですが、なかなかできない経験ができたことと、「成功してよかった」という充実感は、苦労(?)と引き換えにしても余りあるものだと思います。(わたしは今回は自分が大変だと思うことは特になかったのですが。)
さてさて長くなってしまいましたが、今回はこんなところで。まだフォーラムが終わってから4日しか経っていないことだし、これからこの経験について、議論についてゆっくり考えたいと思います。それから、インターン募集の説明会に来てくれる人は、このブログを読んでいるかもしれないので、また機会があったら、インターンの活動についても書ければいいなと思います。(というか他のひとも書いてくれないかな。。)では☆写真は散歩に行った時に撮った大連銀行のモニュメント?です。スタバのタンブラーの大連バージョンでも使われていました。夜はキレイでしたよー