2009年1月11日日曜日

工藤さんの訪中に同行して

こんにちは!

インターンのいけだです。寒いですね!
少々長いですが、訪中の感想文を投下させていただきます~~

====================-

1月6日から9日にかけて、工藤さんに同行して北京に行ってきました。
今夏開催の「第5回 東京-北京フォーラム」の準備が、訪中の目的です。

勉強させられたこと、考えさせられたことは尽きませんが、全体を総括することはいつだって難しい・・
それは次回(?)の宿題にとっておくとして、今回はとりわけ印象の深い事柄をひとつ、書きたいと思います。

滞在中は日本側から中国側から、工藤さんが様々な人と話し合う場に居合わせました。
その中の一人が宮本雄二・駐中国大使でした。大使は当然のことながら多忙であり、時間は30分に限られていました。

お二人は話詰めでした。何よりもまず、大局観が一致していました。
日中の経済の減速を前に、第5回フォーラムのアジェンダを「経済危機への対処」と見る向きは少なくないようです。
しかし工藤さんにとって今回の危機は、米国中心の金融・経済システムが大きく揺さぶられたという意味で「ピンチだがチャンス」であり続けてきました。
そして宮本大使は開口一番、今回の危機をきっかけに、日本と手を組み東アジアに経済の核を作ろうという機運が中国で盛り上がりつつあると言いきりました。
お二人の視線は「ポスト経済危機」にピタリと定まっていました。

メモをとりながら、
―二人はなぜ、幼馴染でもないのにここまで気持ちが通じているのだろうか?と思いました。
「同志」の意味を、今なら漢字そのままに理解できる気がします。
30分という時間がこんなに濃密であっていいのか。
傍らで聞いている私にここまで濃く感じられる時間は、そのただ中にいる人たちにどのように経験されるのだろうか、とも感じます。

お二人が取り組んでいるのは外交です。宮本大使は公的な日中外交の最前線に立ち、工藤さんは一市民として、民間外交を仕掛けてきました。
私が生まれ育った日本の隣の巨大な国(その巨大さを、北京では物理的に感じます)、そこに住む人々との付き合いをどう良い方に変えていくか、
そしてそれを通じ、日中のに向こうにある国々・人々を含めた「世界」をどう良い方向に変えていくか、ということに二人は本気でした。
そのための手段を持っている、そして新たに創っていく力量に裏打ちされた「本気」です。

私は単純に、お二人に憧れました。
と同時に、何に魅かれるの?と尋ねられたら答えられても、何に本気なの?との問いに「今見つけようともがいています」と返してきた自分に、
もがいてなどいない、と言ってやりたくなりました。
青臭く響きますが、「今より少し先」を見て、今この瞬間に魅かれるものに賭けて来なかったということです。

それをしていこう、と素直に思いました。この日のことは忘れないと思います。