2009年1月15日木曜日

学生企画6

みなさんこんにちは!
学生インターンの長瀧です。
一月前半はテストとレポートで飛ぶように過ぎていってしまいました・・・

未だアップしていなかった学生企画を投稿します☆
今回は民主党のマニフェストについて。

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選挙が迫ると、各政党はマニフェストを出します。言論NPOの代表的なコンテンツのひとつとして、「マニフェスト評価」というものがありますが、このマニフェスト、見方によって本当にいろいろなことがわかるものです。
昨年の7月、民主党のネクスト大臣を何名かお呼びして、民主党の政策について問う、というフォーラムを開催することが決まり、その資料として民主党のマニフェストの時系列比較表を作成することになりました。選挙の時に各政党のマニフェストを見比べることはあっても、同じ政党のマニフェストを何年分も並べて縦に比較することはなかなかないことではないでしょうか。
私は「外交」に関する部分を担当しましたが、細かく見れば見るほど、党の政策として重視したいポイントやその方向性がどのように変化してきたのか、非常に顕著に現れていることに気がつきます。

例えば日米安保に関してのマニフェスト。
2004年の参議院選挙時のマニフェストを見てみると、2003年衆議院選挙時のマニフェストよりも内容が若干具体的になっています。
2003年に「在日米軍基地の整理・縮小を追求します。」と記述されていた部分が、2004年には「在沖縄海兵隊基地の国外への移転を目指します。普天間基地の返還については、代替施設なき返還をアメリカ側に求めます。」と直されています。
更に、2005年の衆議院選になると、日米関係に関する記述自体がそれまでの2倍の量になります。しかし、先ほどの在日米軍基地に関しては、「在沖縄海兵隊基地の県外への機能分散を模索し(中略)国外への移転を模索します。普天間基地については、早期返還をアメリカに求めます。」と、むしろ「代替施設なき」という部分についてはやや消極的な方向に修正されています。
これが2006年の参議院選挙になると、安保全体の内容が大きく変わります。これまでのような文言は一切無くなり、「国会の関与なくして、米軍のいいなりに資金を提供していくことのないよう、徹底的に問題点を追求します。」や、「アジア太平洋地域の安全保障における米軍の在り方や、在日米軍基地の位置づけについて検討します。」というような表現が多くを占めるようになります。

さて、このような変化をわれわれはどのように捉えればよいのでしょうか。
 私個人としては、2006年の民主党のマニフェストは自民党批判を中心として作成されていて、民主党としての政策理念や能動的な代替案が見られず、政権を任せるには不安な政党ではないか、と感じました。
もちろんこのような変化をどう捉え、どう投票に活かすかは有権者一人ひとりにかかっているものです。ぜひこのようなマニフェストの「たての変化」に注目してみてください!