2009年8月31日月曜日

僕たちの未来

こんにちは、インターンのいがらしです。

最後の当確が出たのは4時半でした。
その議席を争った候補者の事務所の人たちは、きっとお疲れでしょうね。さて。

この日が来ることは分かっていましたし、308議席というのは新聞の予想するところとおよそ同じでした。しかし実際にこの結果を前にすると、どういう気持ちで首相指名を待てばいいのか分かりません。

あとは、民主党がまっとうな政治をやってくれることに期待するばかりです。工藤さんも言うように、どのようなマニフェストを立てようと、日本が抱える課題からは逃げられません。4年間消費税を上げないと言っても、財政の悪化は進行します。そのとき「出来なかったらごめんなさいと言えばいい」(党最高顧問の人でしたっけ?)では許されないわけですね。これから始まる4年間(?)に対する審判の結果が、また「100対300」のような野党の大逆転になるような政治は勘弁していただきたいと思います。


一方で、自民党には何を期待すればよいのでしょうか。
ある人と話をしながら選挙速報を見ていたのですが、その人は「自民党は重鎮ばかり当選して、お年寄りばっかりじゃないの?」と言いました。

そう・・なんでしょうね。ちゃんとした数字は出していませんが、平均年齢は確実に上がったはずです。小泉フィーバーでは若手議員が多数当選し、それが今回惨敗を喫したわけですから。
旧態の政治が批判される中で行われた選挙で、古い政治家ばかりが残ってしまった自民党。ひどい皮肉だと思います。古い政治はその全てが悪いわけでなくとも、自民党は古い政治の悪しき部分を十分に修正できていなかったと言えます。政権交代という国民の答えは、そこへの批判の意味が強く含まれるでしょう。それを正して次の選挙に挑むことが自民党の課題の一つだと思いますが、古い政治に執着してきた人ばかりが当選した中で、見直しはできるのでしょうか。


大人はこれからの政治に、子供は新学期の始まりに、それぞれ不安と期待を抱きながら8月を終えることでしょう(北海道・東北などはもう学校が始まっているんですっけ)。この選挙の結果を受け、各党が次の選挙までに磨きのかかった姿を見せてくれることを願います。

2009年8月30日日曜日

日本国の危機

こんばんは。学生インターンの赤羽です。

遂に選挙当日になりました。
ちなみに、私は今回の選挙が選挙権を得てから初めての投票の機会です。
もちろん投票に行きます!


さて、今回は主に実績評価のお手伝いをしました。そこで、気付いたことを書きたいと思います。
やはり今回の作業を通じて実感した大きなことは、日本国が危機的状況にあるということです。
すなわち、戦後から今までの60年間の日本が上り調子で成長してきたとすれば、今後60年間の日本が下り調子に衰退していくだろうということです。このままでは、国の根幹が崩れていってしまう気がします。

たとえば、第一に、国の根幹を担う"食"。最近は農業ブームがあり、メディアでも結構報道されていて注目が高まっています。しかし、農家の平均年齢は65歳以上が現実で、食料自給率云々を言う前に、そもそもの担い手が消えていく危機。そして、その担い手不足の解決を目指す姿勢すら感じられないのが今回の自民、民主のマニフェストであると思います。日本はお金があるから、他の国から買えばいいということを言っている人がおりますが、輸入先の国が今年は不作で国民を食わせていけないから輸出やめますって言ったら大ピンチになるのは目に見えています。そうしたら、昔教科書で習った米騒動に類似したことが現実に起こると思います。もともとエネルギーのない国が食料もなくなってしまうと想像すると、ぞっとします。


第二に、国の根幹の担う"人"。安心社会実現会議で「静かなる有事」と言われた少子化問題は、国の深刻な問題だと思います。単純に考えて、国の人口数が減少してしまうことは、政府にとっては税収が減るし、企業にとっては顧客数が減ってしまうわけですから、マイナスなことばかりだと思います。ここで現状を見ると、子どもを産みたい人は結構いるみたいです。しかし、私は社会で働いていないので実感がわきにくいのですが、産みたい人はいるけど産めないというのが現実のようです。近所に保育所がない、制度上有給休暇をとれるがそんな社風はない、出産後に社会復帰できないなど問題が山積みなのです。一刻も早くワークライフバランスの実現と子育て環境の整備をしなくてはなりません。

第三に、国の"お金事情"。小学生の頃に習った国の借金の額と今の額では明らかに違うと思います。悪化しているのが現実です。政策を実行するにはお金がかかりますが、そのお金が高度経済成長時代と異なり、増え続けることはなく、国民からの借金しか頼れなくなってしまった。こういった状態が続くといつしか国家破綻すると思います。ましてや社会保障費はこれからますます拡大していくわけですし。すべての問題の根幹はここにあると思います。国の借金をどう減らしていくか。これを解決するまでは、少なくとも改革の時代が続くと思います。

このように、日本の根幹を揺るがす危機が迫っています。
ですので、私たちは真剣に国のことを考え、政策を立案し、実行する政治家を選ばなくてはなりません。
その政治家と国民との約束がマニフェストであると思います。
そして、言論NPOのように、そのマニフェストを分析し、かみくだいて国民に説明する団体が増えるのは大変喜ばしいことだと思います。また、前回からの実績を評価することも、一つの参考になって良いと思います。

結局何が言いたかったというと、私たちの国が危機であること踏まえた上で、日本の政治の行方を真剣に考えて、今日の選挙で意思を示そうということです。そして、その際に、言論NPO等が力強いサポートをしてくれると思います。

2009年8月29日土曜日

若い世代と選挙

こんにちは。インターンの角です。

連日のように新聞、テレビで選挙のことが報じられていますね。人生で初めての議院選挙が(ちなみに人生初の選挙は都議選でした)日本の政治の大きな転換点になりそうな選挙ということで、自分の1票の重みが余計に感じられるだけに、誰に入れるか、比例はどこに入れるか、慎重に選ばなくてはいけないと感じています。

さて、今回のマニフェスト評価を通じて思ったことですが、マニフェストを読んで、実際にどこの政党がいい、と判断するには知識が必要だということです。
その「知識」というのを具体的に説明すると、1つ目として、今までどのような政策の流れがあって、現状がこうなっている、ということ。2つ目として、現状の問題解決のためには、何が必要なのか、ということ、です。
この2つについてある程度の知識がないと、マニフェストを読んで自分の頭で考えて判断するのは難しいと感じました。


そして、若い世代では、特に1つ目の、「今までの政策の流れとその結果である現状」について、生活の中で身をもって感じるということができていないため、余計にマニフェストを読んで判断するのが難しいように思います。
特に私くらいの若い世代は、5,6年前は中学生で、社会になんて出ていないわけですから、政治に全く関心がなければ「そういえば小泉さんが三位一体の改革とかよく言ってたな」くらいの知識しかないんじゃないでしょうか。

今回読んだ自民党と民主党のマニフェストを読んでも、今までこういう政策でやってきて、こういう現状が生まれてしまったから、こういう社会をつくるために、この分野ではこういうことを政策としてうちだすんだ、ということは見えにくかったように思います。
マニフェストは若い世代を含めた国民に読んでもらうものであるはずですから、特に今まで政権を担ってきた自民党には、そういったこともマニフェストに何らかの形できっちり書いてほしかったと思います。


最後にちょっとした呟きですが・・・現在私は就職活動をちょこちょこやっているのですが、仕事・結婚・出産などなど、自分の将来を考える中で、日本の将来がどうなるのか、社会がどう変化していくのか、漠然とした不安がありつつも、自分の将来に確実に影響を及ぼすであろう今回の選挙に、自分が20歳ギリギリで参加できることを嬉しく思います。

2009年8月27日木曜日

政策選択選挙だと言う話ですが

こんばんは。学生インターンの河野です。


ぼくは今回の実績・マニフェスト評価作業を通じて感じたことを書きたいと思います。

まず実績評価の作業について。
実施された政策をきちんと評価し、次の政策決定につなげたり、選挙の際の判断材料にするという「政策評価」の重要性が高まっているなかで、実際に政策形成を行っている官庁はもう少し意識を変える必要があるな、と感じました。
意識を変えるというのは、もっと見られる意識を持って資料の公開をする、という意味です。今回の評価作業のなかで実際に資料を集めようとすると、公開はされているものの、単位・基準などがそろっていないものが多々ありました。政策の変遷などを比較するときに単位・基準がそろってないと、非常に見にくいのです。これは単なるグチではありません。官僚の方たちには「自分たちだけで政形成プロセスがまわっているのではない」「評価されることも含めて政策形成過程なのだ」という意識を強くしてほしいのです。


第二に、マニフェストに関しては、国民に見られることを意識しているために非常に平易に書かれている一方、「なにも言っていないに等しい」という状況になってしまっているように思います。たしかに、そもそも読んでもらわなくては意味がないということは認めます。読んでもらえ、かつ体系的で、ある程度詳細なマニフェストをつくることは大変なことかもしれません。しかし期限・数値目標を設けることは最低限必要でしょう。まだまだ単なるスローガンがほとんどであり、国民に道筋を示せていないという点において、今回のマニフェストは全然だめだな、と感じました。



これまでは政治、官僚の姿勢について感じたことを書きましたが、少し有権者側についても。

これだけ「政策選択選挙」「マニフェスト型選挙」と言われている一方で、マニフェストがどれだけきちんと読まれているのかは疑問です。ニュースなどでは「民主党圧勝」「政権交代」という話が毎日のように流れていますが、それはマニフェストを読んで政策を判断したから、というよりは「流れ的に」なってしまってはいないでしょうか。
民主党も「とにかく政権交代だ」と言っていますが、政権交代はあくまで手段であって目的ではありません。こんな状況を見ると「政策選択選挙なんてムリなんじゃないか」と思ってしまったり。

でも、安易な絶望からはなにも生まれません。また、変化が起こっているのも事実です。かつては、政党が政策を掲げて政権交代を競うなんて状況は考えられなかったのですから。たしかに現在の状況は政策選択選挙と呼ぶには程遠い気がしますが、僕らはわずかでも確実に起きている変化をしっかりと視て、「有権者と政治をつなぐ」活動を地道に続けるしかないのでしょう。

あと3日

みなさんこんにちは。インターンの石田です。

あと3日で投票日ですね。
日本の政党やマニフェストについての思いは安達くんや楠本くんが書いてくれたので、わたしは今回の選挙のマニフェスト評価を通じて感じたことを書こうと思います。


今回実際にマニフェストを読み、評価してわかったことは、マニフェストそのものを読みこなすのはとても難しいということでした。自分が評価を担当する分野については、専門家のお話を聞いたり、資料を集めたりすることで、何が問われていて、それに対してマニフェストはどう答えているのか(いないのか)がわかりました。でも、百個以上あるマニフェストの項目全てに対してそれだけの勉強をすることは、とてもじゃないけどできません。やっぱりマニフェストの「解説」が必要だと思いました。


前回2005年総選挙のキーワードは「郵政民営化」でしたが、今回は「政権交替」だと言われています。そのせいか、今回の選挙は今までで一番マニフェストに関心が集まっているように思います(マニフェスト自体の質はともかくとして)。

新聞では、日替わりで分野ごとに各党マニフェストの比較が行なわれたり、言論NPOも参加したマニフェスト評価大会も紙面で大きく取り上げられたりと、4年前よりもずっとマニフェストに対する認知度と情報量が増え、「解説」も充実してきています。

今回の選挙でもいろいろ課題はあるけれど、マニフェストを投票の判断材料にできる環境が整ってきたことは、今回の選挙で前進したことの1つではないでしょうか。


「日本を考える夏にしてください」と麻生総理が言っていましたが、わたしもあと3日間自分の一票を誰に、どの党に入れようかじっくり考えたいと思います。


ちなみにわたしは法学部生なのですが。。最高裁判所裁判官国民審査も衆議院総選挙と同日です。

今まで国民審査で罷免された裁判官は一人もおらず、審査が必要なのかとの声もあるくらい、国民審査は存在感の薄い制度のようです。国民にとって最高裁は全然身近じゃないこともあって、誰を信任・不信任にするかの判断は難しいだろうなと思います。
アメリカには法律家の団体が審査の対象となる裁判官の評価をしている州もあるらしく、日本でも同じようなことが行なわれれば、もう少し国民審査が身近なものになるかもしれません。
マニフェスト評価のような試みを考えてみることは、これからの日本の法律家の課題なのかもしれません。

(※アメリカは連邦と州に裁判所が分かれており、連邦裁判所の裁判官は上院による承認を受けて大統領が指名します。州裁判所の裁判官は州によって任命方法が異なり、選挙で任命する州もあります。)

2009年8月26日水曜日

No Free Lunch

こんにちは、学生インターンのくすもとです。

いよいよ総選挙の投開票日が近づいてきました。といっても、民主党圧勝がほぼ確定したかのような報道がなされておりますが・・・。

思えば、90年代になされた一連の政治改革は、二大政党による、(派閥ではなく)党主導の政治を意図して行われたものでした。実際、ここ数年国会は自民党と民主党を中心に動いてきたわけですが、今回本当に政権交代が起こるとしたら、その瞬間は日本政治史の重要な一コマとして歴史に刻まれるのだなあ、などとしみじみ思います。が、そんな感慨に浸っているばかりにもいきませんよね。

さて、今現在の日本において、何が政策的な課題であり、そのための処方箋は何なのでしょうか。とてつもなく巨大で難解な問いであり、しかも解は一つではありません(個々の価値観などに依拠する部分ありますからね)。しかし真剣に検討すれば、耳ざわりの良いことばかりではなく、厳しい内容も大いに含まれることになるでしょう。

大規模な制度改革を行おうと思えば、ある集団は利益を得る一方で、痛みを蒙る人たちも生まれます。また、政策によってはカネが必要です。打出の小槌でもって経費を賄えない以上(そんなことしても貨幣の信認が落ちてインフレになるでしょうが)、現在もしくは将来の国民に負担してもらうしかありません。

何が言いたいかというと、物事の大半にはトレードオフがあるだろう、ということです。あちらが立てばこちらは立たず、であって、うまい話はそうはありません。そのようなトレードオフの関係にある複数の選択肢の中から、個々の有権者にとって望ましいものを選び取るのが選挙における選択です。

政治家は、本来そうしたことを語るべきなのだと思います。政策的な変革の担い手になり得るのは、最終的には民主的正統性を持つ政治セクターであるからです。反発を食らうかもしれませんが、根拠を明確して、練り上げた言葉で反論・説得をする、また「痛み」に対しても配慮を示す、そのようにして堂々と議論が行われるべきです。

しかし、現状はそれからは遠い。ムダづかい削減や官僚支配打破のような、ウケの良いことは前面に出し、一方で耳の痛いことは言えないから曖昧な表現に終始する。両党ともそのような雰囲気を漂わせています。

こうした状況をマシなものにするには、我々有権者がポピュリズム的な安易な方向に惑わされないことが必要です。ただ、偉そうなことを言う前に、政策に関する思考・判断・議論を行うための知的な基盤を自らが築かなくては話にならんなと、今回の評価作業を通じて改めて感じたのでありました。

人生初の投票!しかし…

こんにちは。
学生インターンの安達です。

選挙に向けた評価作業に追われて多忙だったこともあって、
久々の投稿です。

さて、いきなりですが、僕は今回人生初の「投票」を行うことになります!
幼い頃から大人が投票している姿を見て、
「俺も投票してみたいなあ」なんて思っていたものでした。

しかし!いざ有権者になって投票する立場になってみると、
どこに投票すればいいのか困っています。

投票したくても、
「この政党がいい!」という思いが抱けず、
正直どの政党にも投票できません…
(これって僕だけでしょうか??)


自民党のマニフェストを読んでみると、
スローガン(?)的なものが多く、具体的にどんな政策を打つんだろう?と疑問に思いました。

一方、民主党のマニフェストを読んでみると、
確かに財源がたくさん書いてあるけど、どこからそんな金が出てくるのか?と感じました。

(他の政党も同じような感想ですので割愛させていただきます)

それに、言論NPOの評価結果を見ると、やはり点数が低いという結果となっています。

今のマニフェストを検証する限りでは、
全然投票したい政党がないという状況…


これらを考えると、投票以外にも、有権者は何かしらの行動をする必要があるのかなあと思います。
(明らかに投票だけで問題が解決するとは思えませんので)

例えば、政治を変える活動に積極的に参加してみるとか。
(その一つが言論NPOなのかなあと思うのですが)


そんなことを考えながら、僕は30日に投票に行きます。

…各政党に「マニフェストもう一回書き直していただけませんか」って頼みに行こうかなあ…